何をしに病院に?
小池仁です。
健康IQと銘打っているこのサイトですが、
健康IQ = 医学リテラシー × 医療コミュニケーション + 精神力
といったところでしょうか。
医学リテラシーとは、医学情報に対する読解能力です。
医療コミュニケーションとは、いかに医療者と接するか。
今回は医療コミュニケーションについて、です。
まず2つの例をみてみましょう。
40代 男性「今朝起きて立ち上がろうとしたら、両足が痛くて。動かさなければ何ともないのですが。そろそろ人間ドックとか受けた方がいいですか」
両足のふとももに力をいれると痛い様子。見たところ得におかしなところはない。聞けば痛みの強さもそれほど強くないとのこと。
もう一つ
20代 女性「昨日から38度の熱が出て、喉が痛くて、咳と鼻水がでます。風邪だと思うのですが」
詳しく聞くと、喉が痛くて食事もあまりとれていない、とのこと。
さて、この2例の大きな違いは何でしょうか。
答えは、病院に来た目的です。
一人目の男性は、不安を解消したくて、二人目の女性は、辛さの解消。
聞くと非常に単純なことですが、この違いを意識することは非常に大切です。
もし医者がそれを分かっていなければ、一人目に痛み止めを処方し、二人目に「風邪なので温かくして寝ていれば治ります」と言うだけ、という場合もあります。
勿論、医者がしっかりと「病院に来た目的」を確認する場合もあります。むしろ、すべての医者がするべきでしょう。しかし、現状そうではないのです。
そのために「健康IQ」を鍛えて
「痛みの原因が心配で」
「喉の痛さをとって欲しくて」
と自分から一言添えることで、自分の望む結果を得ることができます。
ちなみに一人目の男性は、聞けば2日前に久しぶりの激しい運動をした、とのこと。診断は筋肉痛でした。